三十一話
-翌日-
ガーナ達は朝早く集まってクエストに出かけた
委員長がいつものようにガーナが来るのを期待していると、フジタカが入ってくる
「ガーナ先生は?」
委員長はクラスを代表していう
「休みだよ。」
その言葉に委員長は怪しく思った
なぜならば、アスナはともかくノドカ、マジコ、ヨメコ、チサメまで休みだからだ
「絶対ガーナ先生に何かしたんですわ!」
その瞬間にマキエが委員長の方向に歩いてきた
「今日、朝早くジョギングしてたらガーナ君達が集まってたよ」
「マキエさん、何でそれを先に言わないんですか!?」
「だって、委員長気持ちよさそうに眠ってたし・・」
委員長はフジタカがホームルームを終わらせると、ガーナを追うことを宣言した
ちなみにガーナ追尾隊のメンバーまで決まる
委員長(アヤカ)・リーダー 武器 大剣デスカッタ(攻撃力 1000 雷属性)
マキエ・目撃者として 武器 ロープ(攻撃力 200 氷属性)
クーフェイ・力押し担当 武器 アッパグローブ(攻撃力 2000 龍属性)
チヅル・料理担当 武器 太陽系剣(大剣 攻撃力 800 すべての属性)
ナツミ・囮担当 武器 ジシンナイマシンガン(攻撃力 400 滅龍弾連射可能)
「このチームで必ずあらゆる困難を超えて、ガーナ様に追い付いて見せますわ」
そう言うと委員長を先頭にチームの者達は教室を後にする
ちなみに教室に残ったメンバーはごまかし担当
門の両方には警備員が見張っていた
「どうするの?これって」
その瞬間「バン」と言うともに警備員が倒れる
「さすが、マナさんですわ。見事に殺さずに通過できますわ」
そう言ったあとに外に走っていく
一方、ガーナ達は【静森】と言うところにいた
静森とはモンスターはほとんど確認されてない場所
この奥には【命谷】があるため休憩地とされてる
静かなためモンスターがいても気づかないことが多い
大型モンスターはほとんどいないためか、採取場が多い
薬草やモドリ玉までとれるだけあってか欲張って取る者も多い
その証拠としてさっきからアイルーが届けてきてる
木は果物がなっている木があって体力がいくらでも回復できる
森のいちばん奥で命谷に続く道が1本に伸びてる
「なんか怖いです・・・」
ノドカがおびえながら言うのを遠くから見るモンスターがいた
「あやつがギメラを倒した奴ですか・・・子供なのに・・・
しかたない蹴散らそうか?ドスガレオス!」
彼の後ろには手のついたドスガレオスがいた
ガーナ達はそんなことを知らずに進むのであった
一方、委員長たちはと言うと・・・・・
命谷中間付近に先に来ていて、委員長が大声でガーナの名前を叫ぶ
ゴツゴツした岩肌の上を歩くのは困難でたびたび休憩が入る
チヅルが用意した【ホワイトレバー定食】をみんなで食べる
「ガーナ先生は今頃どこに・・・何かあったと思うだけで胸が張り裂けそうですわ」
委員長が前方を見るとガレオスが大量にいた
「あらあら、たくさんいるわね」
チヅルが穏やかにそう言ってると、ナツマは後ろで弾の準備をする
マキエもロープを取り出して、ガレオスのヒレに巻きつけ引き上げる
クーフェイは地面をたたき割り、地中からでてきたガレオスの腹に一発入れる
委員長は2,3体を振り回して一気に倒す
「これぐらいで負けては、ユキヒロの名に傷が付きますわ」
マキエ達もある程度倒し終わったころ再出発する
そのころ、ガーナ達は入口付近に到着する
命谷の名前の由来はもともと事故が起こりやすいかららしい・・・
霧が深く、砂に近い性質の岩はガレオスが潜ることができる
砂漠とは違って熱くはないが、少々寒い
霧の奥から人影が見えた
姿を現したと思ったら黒いマントを顔まで覆っている
(この格好・・・どこかで・・・)
ガーナの記憶から5幹部の存在が思い出される
「誰よ」
アスナが厳しめの口調で聞くと、笑って名乗りだした
「僕はガレオス・ウッゾと言うよ。そして、手荒い歓迎で・・・」
その瞬間に何かに足をつかまれて転倒する
よく見ると砂の中からだ
砂から顔を出して出てきたのはドスガレオスだったがエラがある部分に手があった
「このドスガレオスは僕のお気に入り・・・じゃあ、死んでね」
ガレオス・ウッゾはそう言った瞬間にドスガレオスに乗って砂の中に消えた
ガーナ達の周りを囲むようにガレオス達がでてきた
素早い動きに攻撃が当てれず、途方に暮れる
8方向からの攻撃にガーナ達は死を覚悟する
「おしゃもじーーー」
目の前に委員長が現れてガレオス3匹を吹っ飛ばす
さらにクーフェイがガレオスを素手でふっ飛ばし、マキエはロープで叩きながら攻撃する
チヅルとナツマが後ろを援護した
おかげでガレオスを8体倒した
「ガーナ先生、お怪我はなくて?」
委員長が心配した顔で覗き込み、ガーナの手を握る
「委員長ズルイ」と言いながらもマキエも手を握る
「あらあら、ナツマ取られるわよ」
「別にスキってわけじゃないし・・・」
チヅルは顎を手に乗せながら言うが、ナツマは否定する
クーフェイは岩を破壊している・・・
-数時間後-
学園に戻って少し休むことになった
委員長たちは教室に戻り、授業を受けている
そのころ、ガレオス・ウッゾは2人の人間とともにある洞窟にいた
「まぁ、コールド先輩の相手をしただけあって簡単には死にそうにないや」
1人の男が首をひねりながら、ドドブランゴのはだ触る
「問題なかろうよ・・・ギメラを倒したのはだてじゃないか・・・」
もう1人の男が髪をかきながら、グラビモスの頭をなぜる
「今じゃなくてもよかろう・・・しょせん最後は我々の手に落ちる・・」
そこに藍色の髪をした男が来た
「コールド先輩」
ガレオス・ウッゾは駆け寄って隣に並ぶ
他の2人は礼をして、コールドのほうを見る
コールドはテオ・テスカトルを後ろに座らせてみる
「ガーナ・・・か・・・やつが我々のリーダーに必要となるとは・・」
彼はそう言うとテオ・テスカトルに乗って、雷鳴が響く中飛んでいく
暗い洞窟は静かに「ポツン」と水の音がする
密林で黒いリオレウスと黒いリオレイアが銃声に襲われる
銃を構えた黒い長髪の女が貫通弾を放ち、リオレイアを倒す
「セツナ!そっちは任せたぞ」
と言っている方に太刀を構えた少女がリオレウスに切りかかる
リオレウスは空に飛び、毒づめを放ってきた
「甘いな・・桜裂奥義!【新華分乱】」
リオレウスの視界からセツナが消えたため、リオレウスは左右を見渡す
がセツナの姿はどこにもない
「終わりだ」
後ろから声がしたがリオレウスが振り向く前に切り刻まれる
黒い1つ結びの少女は黒い長髪の少女の方へ行く
「これで全部だな・・」
「給料はあとでもらうぞ」
そう言うと黒い長髪の女はキャンプの方へ歩いていく
(何かよくないことが起きそうだ・・・お嬢様に被害が及ばなければいいが)
セツナも太刀を鞘に納めて、キャンプの方向へ雨の中進む
キャンプにつくとマナとコノカが待っていた
「セッチャン、何しおったん?」
「いえ、別に・・帰りましょう」
そう言うと船に3人は乗って学園のほうに帰る
学園では遠足の予定地がフィレス地方になった
フィレス地方は前から行ってみたかっただけあって、ガーナはうれしかった
学園長が近づいてくる
「ただ、厄介な遠足になりそうじゃぞ・・十分気をつけるように」
学園長の言葉はまるで災難が起きそうだとでも言うように聞こえた
クラス内での遠足の班が決まったが、新しい仲間が入った
いきなりの転校生にクラスの全員は緊張の余り、いつもよりおとなしい
そこに1人の男が入ってくる
左目から右頬にかけて黒い布がつけられており、左目は完全に隠れてる
頭はサムライのようにひもで結ばれて上むきに先端の髪が立っている
「出席番号 77番・・・切抜(キヌキ)と言います。」
ディバの隣の席になって、クラスの生徒ともすぐなじんだ
遠足の班は1班 サヨ カズミ アコ ユウナ アキラ ミソラ ガセイ シンキュウ
2班 フウカ フミカ カエデ エン リョクコ セイカ ミサ クギミー サクラコ セイリュク
3班 マナ セツナ ディバ ロロチャバン ザジ ヤ ウツキ ヒショコ ケシコ
4班 サツキ チャオ フィング カミシゲ ジュカネ クーラー パラ ワイク ハカセ
5班 ノシ ガクオン オノレミ コロモ ダンメツ ソラ フネタイ カーコ
6班 アスナ コノカ ハルナ ヨメコ ノドカ ユエ サンザキ ゲマ ミカ
7班 ヤクザ ボウエツ サバツミ ウツタイ センゴク サンゴク マジコ
8班 アヤカ チヅル ナツマ ナナコ ハチツ バクコ マキエ クーフェイ
9班 エイカ シャメ リエン クゴ スウカ キヌキ ハナツキ ツキヨミ(76番)
「やはり避けられないか・・・・フィレス地方・・お嬢様」
セツナが心配そうにしていたが、コノカは班の皆で笑いあってる
-出発の日前夜の学園内-
警備員が見周りをしてると謎の影が目の前を通った
その影は暗闇に吸い込まれるようにして消えた。
今日の朝に1-aのメンバーが集合する
そう、今日はフィレス地方への遠足だった
クラスの全員がいることを確かめると、1班から入っていく
ちなみに、これは船乗りのダイクさんが作った船で、ラオシャンロン程の大きさがある
船の中には、名画や貴重な動物の骨の展示や花瓶などがあちこちに並んでる
その広さは1-aの生徒全員が入っても足りないくらいだ
外にはディバとロロチャバン、学園長が見送った
「マスター・・遠足、一緒に行けなくて残念でしたね」
ディバは不満そうに笑顔を作り、ロロチャバンを見上げる
「お前こそ一緒に行ってよかったんだぞ」
「いえ、私はマスターの側に・・・・・」
ディバは学園の方向を歩いていくので、ロロチャバンも付いていく
学園長はただ、不安な表情を隠せなかった
-船内-
ロビーはミラボレアスほどの高さの天井に絵が描かれている
生徒の皆は、それぞれ時間つぶしに花瓶を割ったり走り回ったりする
ガーナは委員長の隣を歩きながら感激する
「この船の予算を払うなんて・・・すごいな委員長さん」
委員長は余裕の笑みを浮かべて語る
「大したことありませんわ。ガーナ先生のお部屋は、もっと広いですわよ。」
この船は1-aが貸し切ってるので、ほかの人に迷惑がかからない
かじ取りはフネタイがやり、料理はチャオなどの食べ物作り担当がやる
フルフルの体内電気袋を大量に使ってるため、明かりもつく
各班には、1つずつ広い部屋が用意されている
とても、遠足とは思えないほど豪華だ
フルフルの体内電気は便利で、自動にかじ取りもしてくれるが夜以外はフネタイがやる
カモメ達が歓迎するように、近くを飛び交うので肉のかけらなどを甲板から投げる
カエデとサヨが並んで窓の外を見る
「これてよかったでござるな」
サヨはうれしそうに頷くと、船内を回り始めた
「うわーーーすごい」
「船なのに体育館まであるよ」
ユウナをはじめ、マキエ、アキラ、ミソラ、ツキヨミ、ハナツキ、ダンメツ、シンキュウ、ガセイ達が走りまわる
セイリュクとフウカ、フミカの双子は船内をくまなく散歩する
武器保存倉庫にはヒショコ、マナ、セツナ、クーフェイ、ウツキ、ヤ、フィング、キヌキ達が武器を手に取ってみる
「すごい!伝説の木刀まであるじゃない」
「さすが剣道部・・・木刀って・・・」
奥には図書館があり、学園の図書館より広い
ノドカ、ユエ、ハルナ、サバツミ、ウツタイ、ヨメコ達が漫画から小説まで目を通している
本棚も図書館島には負けるが、すごい数が並んでいる
各部類に分けられており、それぞれが違う場所で本を読む
「おお!これは【新・魔界伝説!サンガイガ】じゃない!持って帰ろうっと」
「持って帰っていいのでしょうか?」
ユエは不思議そうに言ったが、ヨメコは鞄の中に詰め込む
「やめた方がいいんじゃないって【半肉マン】が!私はこれを」
「ハルナ・・・いいのかな?」
ノドカの言うことを無視して、ハルナもつめこむ
-デッキ1エリア-
アスナ、コノカ、ザジ、ソラ、ケシコ、カーコ、ゲマ達はデッキで日を浴びる
アスナ、コノカ、ゲマはゲームをしながら遊んでる
「あっ、ゲマそっち行ったわよ」
「まかせて!○ーミネー○覚悟!」
「おお、再生したなぁ~おもろいわ」
その光景をセツナの代わりにサンザキが影ながら見ている
外側ではザジにケシコは手品の修行をしてもらっていた
ザジがマントを広げた瞬間に、白い鳥が無数に出てきた
「さすが、ザジ先輩!ようし、私も負けないぞ!」
マネをしたが、ケシコが出したのは1羽の鶏だった
「65点・・・・」
反対側ではソラが空を見上げながら大きく深呼吸する
カーコはレモンカルテソーダを吸いながら、海を見渡していた
雲が流れるように形を変えるのを
-地下研究室-
地下にはチサメ、パラ、ハカセがいた
チサメは「チウ」のホームページをすすめ、パラは「パラっちの不思議日記」を更新している
パラはチサメのパソコンを除くとにやけた
「さすが、チウ先輩ですね」
「チウ、言うなーー」
笑顔で言うパラに対して、チサメは怒った顔をして言う
ハカセは武器と武器をぶつかりあわせながら、攻撃測定率を調べている
-保健室-
アコが座ってる中、注射やバンソーコーの数をチア6人組のリョウコ、エン、セイカ、サクラコ、クギミー、ミサがする
アコは座りながら、保体の教科書の手術についてを見ている
「それグロくない?」
ミサの質問に対して、アコは笑顔で振り向き
「よんでると楽しいで」
「えぇーーー」
チア6人が一斉に声を上げて驚くが、アコは血管の働きのページを見る
-勉強部屋-
勉強部屋にはシャメ、クゴ、スウカ、エイカ、リエン、サンゴク、センゴク、ヤクザ、ボウエツがいた
シャメ、クゴ、スウカ、エイカ、リエン、サンゴク、センゴクは教科書を開きながら問題を解いてる
「ねぇ、これって89になるの?」
クゴが問題集の1つの問題を指さす
「そこは、120だよ。国語得意なくせに、数学だめだよねクゴは」
スウカは笑いながら言ったが、リエンはエイカに質問した
「ねぇ、この長文わかる?」
「それは・・・・」
「徳川家康じゃない?」
いきなりシャメが間に入る
「誰よ徳川家康って?」
「戦国時代に生きてた人だよ」
センゴクも話に入ってきて、指をさしながら言う
「三國の話もしてよ」
サンゴクも入ってきたので、にぎやかになる
それを聞いていたヤクザはボウエツのほうを見る
「リオレウスは?」
ボウエツが戸惑いながらいろいろ考えた後に「古龍」という
「お前ってやっぱ頭悪いな・・・・」
ボウエツは恥ずかしそうに顔を赤くしたので全員で笑う
-パーティーステージ-
ステージの上にオノレミ、ガクオン、ノシが並んで楽器を演奏している
椅子にはバクコ、ミカ、コロモが座っている
3人が演奏しているのは【勇者よ旅たて】という音楽
バクコは手を動かしながら、いつものように爆弾を解体している
ミカはコロモと3人の演奏を聴いている
「やっぱりすごいな。私の特技でもかなわないよ」
「あんたって特技あったけ?」
ミカは頷き、【ドドブランゴに凍らせた薬草キャンディー】を3つ取り出し口に3つ入れた
「ある意味すごい・・・」
コロモはただ唖然としながら、そう言った
-ガーナの部屋-
「ここですわ。広さはほかの部屋の約10倍、お風呂やキッチンまで用意していますのよ。
そうですわ。ガーナ先生、汗もかいたことですしお風呂はいかがですか?」
ガーナは恥ずかしがって顔を赤くして、出ていった
「アヤカ、残念だったわね。ガーナ先生と一緒に入れなくて」
「ちづねえ、それストレートに言いすぎ」
チヅルは笑いながら言うが、ナツマはテンション低めに言う
「チヅルさん、私がガーナ先生にそんな悪趣味なことをすると思いますの?
アスナさんじゃあるまいし」
委員長は実は一緒がよかったのをごまかしながら言う
ハチツが近くで見ながら笑っていたが、ナナコはただ呆然としていた
-夜-
夕食の【リオレウス定食】を食べ終えてそれぞれの部屋に戻る
ガーナも戻ろうとしたときに、フネタイがこっちにきた
「この流氷地帯を抜ければ、明日にはつきます」
「わかった。じゃあ、お休み」
そう言うとガーナも自分の部屋に戻って寝た
船の外にある流氷は、船を通すように両方にわかれていた
その流氷に乗りながら、船を追跡するドドブランゴとその肩の上に黒いマントを着た男がいた
「ドドブランゴよ。明日が行動開始のときだ。その翼、折るではないぞ」
ドドブランゴはうなづくようにして頭を下げると黒い翼を広げて、男を乗せながら空に羽ばたいていった