一部 三章 中編
 三章 中編
 
砦に着くと奴の接近を知らせるが如くの地響きが鳴り響き砦が軋んでいた、
そこらじゅうから集められたハンターがひしめきあっていた。その中にへレンが
居るのを見つけたとき俺は弾かれたかの如く一直線に向かっていった第一声は
「ヘレン、今までどうしてたの?」といった後、ヘレンは「両親と話し合ってたの」
俺は「何について?」と言うとヘレンは「あなたについてよ}と答えると
臨戦態勢となりへレンと一緒に巨大龍ラオシャンロンへと向かった・・・
 
ヘレンの防具はレイアシリーズ。武器は プロミネンス
ボウ〈ツー〉。そして誰かが叫ぶ。「ガンナーは上で援
護射撃。剣士は爆弾をありったけ使い、顔を狙え!!」
みんなが「おう!」と返事する。俺は支給品大タル爆弾を
ラオシャンロンの前方に仕掛ける。次々と他のハンター
も仕掛ける。そこにガンナーが射撃し、鼓膜を破けるような
爆発音が響きわたり、辺りに黒煙が立ちこめる。「やったか!?」
と誰かが言うが、その逆だった。老山龍は何事もなかったように、
歩いている。「う、嘘だろぉ!」と誰かが悲鳴を上げる。
「まだだ!無傷に見えるが必ずダメージを受けてる筈だ!」と、
俺は叫ぶ。そしてまた、さっきの用に爆破する!だが....
表面を覆っていた鱗や苔が剥げただけだった。
只それを見たハンター達は絶望と言う、言葉が頭をよぎっていた.......
 
いつのまにか俺が指揮をとっていた絶望を振り切れたせいだろう「諦めるな」
「ガンナーは貫通弾で背中を弓は強撃の矢で同じく背中を剣士の者は俺に続いて
腹を攻撃するんだ」。「みんなのお陰でラオの奴は痛がっている」、なぜならガンナー
であれば鱗の僅かな隙間を狙え剣士は柔らかい腹を切れるからだ、その時ラオの奴が
突然立ち上がった俺は瞬時に「ガンナーの皆逃げろ」と言った、その瞬間ラオの一撃
がガンナーを襲う半分くらいやられてしまった、逃げ切った中にヘレンは居たので安堵し
またラオの腹を斬るのであった・・・
 
老山龍との、激しい攻防戦を繰り広げていた。しだいに甲殻は砕けて
きていて、血を流している。老山龍も抵抗して、体当たりをハンターに喰らわせ
何人も犠牲者がでている。「こいつを狩ったら酒場でパーティすんぞ!」などと
ハンター達の緊張を少しでも和らげたりし、何とか戦っていた。砦の
最後の城壁まで残り少なくなってきた。俺はここぞといわんばかりに、
対巨龍爆弾を背中に飛び乗って喰らわせてやった。その巨体は
ぐらついた。「よし!いける」とみんなに呼びかけ、やる気を
出させてやる。三段溜め斬りを喰らわせ、砦の最終関門に
移動した......
 
最終関門である城砦では待ち構えていたガンナーのバリスタ砲が奴の体へと
突き刺さる激しく鳴いて此方へ倒れてきた死ぬ!と思った瞬間目の前にあの
嫌だったマルコが俺をかばい救い出してくれた。マルコに礼を言い今度一緒に
狩りに行く約束をしさらに倒れた奴の腹へと斬撃を食らわすその時向こうから
「皆~散れ~!と掛け声がかかった、とうとう最終兵器を出すつもりなのだろう
俺らは距離をとる、瞬時に激龍槍がラオシャンロンを貫き奴はぐったりとし
息絶えた・・・
 
「やった、やったぞーーー!!!!」
 皆が、ラオシャンロンを倒し所どころで歓声がわいた。(まて、何かが違う。胸騒ぎがする。いやな予感が・・・)
「ジャックーー!!大丈夫だったーー?」
「ヘレンッ!!だめだ!こっちにくるなあぁぁぁっ!!!」
「なにいって・・きゃあぁぁぁぁ!!!」
 (くそぉっ!まだ息があったか!!)
 
老山龍は瀕死にも関わらずヘレンをぶっとばした
他のハンターたちはあぜんとしている、ヘレンは10mぐらい吹っ飛ばされた、そして老山龍は息絶えた。
ヘレンは以外にも軽傷だったなぜならやつ蹴られる瞬間自分に小爆弾を仕掛け、その爆風により防具の形はおかしいものの、傷は軽い物であったのだ、周りから再び歓声があがった
 
俺は老山龍から素材を大量にはぎ取った後、マルコの
所に向かった。お礼を言うためだ。あの時マルコが助け
て、くれなかったら間違いなく、即死だっただろう。
あの憎かったマルコに礼を言うのは、皮肉だが
俺もハンター、そういう所はきちんとしなければならない。
「マルコ、えーと...あの、さっきは助かったよ。ありがとう。」
「気にするな。当然の事をしたまでだ....じゃあな。」と、言うと
マルコはその場を後にした。どこかに去るマルコの背中を、
見つめいると、ヘレンがやって来た。「ジャック、大丈夫?怪我ない?」
「ああ、大丈夫だよ。」と、強がってみせた。本当はかなり
全身が痛い。何故なら一回、老山龍に蹴られ体を、強く打ったのだ。
その前に老山龍と戦う前にヘレンが言ったことを聞いてみた。
「その、戦う前に言った事の意味なに?」と、ヘレンはふふっと笑うと
「何でもないよ♪それよりこれから一緒に住まない?だってアタシ達っ
て結婚が決まったようなもんじゃん?だからさ....」と恥ずかしそうに顔を
赤くして言ってきたので、こっちも赤くなる所だった。俺は、
「そうだね、ヘレンがそういうなら。」と言った。
 
俺とヘレンは共に暮らすことにし、家は村の空き家を使わせて貰った。
村の野次馬達が、「ヒューヒュー!お熱いねぇー。」などとからかってくる。
そいつらを蹴りとばした後、家の中に入った。....これ又、予想以上の汚さだ
蜘蛛の巣はそこらじゅうに張ってあり、ゴキブリなどのキモイ虫も、うじゃうじゃ
いる。隣でヘレンがビクビクしている。まず俺はそのキモイ奴らを片っ端から
叩き潰す。ヘレンには外にでて貰った。ゴキブリが潰れた死骸なんて見たら、
気絶してしまうのではないかと思ったからだ。次々と潰していく。
プチッぐちゅり。.......きもすぎる。俺も吐き気がしてきた。
叩きつぶし終わったその光景は、あまりにもキモグロイ。
いっとくが、叩き潰すのに使ったのは、もちろんスリッパだ.........
そいつらを掃除した後、ヘレンと共に雑巾でピカピカにし、生き残っていた奴ら
を潰し、掃除は終わった。
 
それからだった。一週間が経ち、生活に慣れたかと思うと
ヘレンの体の調子が悪くなったのだ。熱は高く、咳がでて苦しそうだ。
俺は医者を呼んだ....ヘレンの容態が危険ということを知ることになる。
医者によると、体内に古龍の血が混ざってしまい、このままでは命が、危ないらしい。
俺は治す方法を聞いた。唯一助かる方法は、炎紀龍の甲殻が必要らしい
それと、特殊な薬と調合したものを飲ませれば、完治するという。
余命は後四ヶ月、俺は炎紀龍が目撃されたという場所へ、急行した
 
炎紀龍が目撃された場所、それは〈古塔〉だった。その古塔はなんの為に作られ
たかなど、謎の多い塔である。こんがり肉を食いながら、塔を見上げる。其れにしても無駄に高い。
雲よりも高いこの古塔に炎紀龍がいる!.....ヘレン待ってろよ。俺が今助けてやるぜ。
と、心の中で言い古塔を上っていく。!!いた!!青く燃えるような色をした体は
どこか美しい。大剣〈ジークリンデ〉を引き抜き、攻撃を仕掛ける。
剣が体を引き裂いた!血が溢れる。其れをかわし、連続攻撃をする!地面に甲殻が剥げ落ちる。
それを瞬時に拾いポーチに詰め込む。これで危なくなれば、すぐに逃げられる。
今は俺の実力だけで古龍と、渡り合えるか自分の腕を確かめたかった。
顔面を、叩き斬る!その時炎紀龍がなにやら、塵紛を辺りにまき散らす。
これはもしや........ヤバイ!!逃げなきゃ!と思っても、もう遅い。
俺は粉塵爆破を喰らい、吹っ飛んだ。意識を失いかけていると、誰かが
角笛を吹いてる.....ぼやけて誰だか解らないまま、意識を失った。
どれくらいたっただらろう...近くでナナ・テスカトリが絶命している...辺り
を見回すと、誰かが倒れている...初めて見る奴だ
 
そいつは、あれから30分経った後、起きた。
そいつは俺の存在を知ると、ぎょっとした顔で、こっちをみてる。
「なななな、なな、何をした!!?」はぁ?怪我の手当してやった
だけだ。「あ、あんた私が寝てる間に変な事したでしょ!?おみ通しよ!」
だから、違います.............怪我の手当しただけですよwwと、心の中で彼奴に
言う。こっちはまだ一言も喋ってはないのに「最低っ!!!!」
意味がわからない。そいつは俺を殴りとばす。何なんだっ!
怒鳴ろうとしたときには、そいつはいなかった
 
村に帰った俺は、医者に炎紀龍の甲殻を渡し、薬を作って貰う
よう頼んだ。医者は炎紀龍の甲殻を受け取ると、自宅に行き
何やら古びた箱を持ってきた。「この中に、炎王龍の角
をすり潰した粉が入ってるのじゃ」と言うと、箱を開けた
.............ん?何も無いじゃないかと、言いかけたとき
「な、なぃぃぃぃ!なぜじゃ!?ないと薬が作れんわい!」
「何だと!ヘレンは後何日間もつんだ!」「あと、一週間じゃ.......」
「くそぉぉ!」俺は武器を背負い、まともに準備をせず、クエストに
出てしまった.......
 
俺が今いる場所は、灼熱の暑さでハンター達を苦しめる、
〈火山〉である。ここには主に、鎧竜グラビモスや岩竜
バサルモスなどの大型モンスターが生息している。
小型モンスターは、イーオスやアプケロス、ガミザミと言った所だろう。
だが、今日は一匹も居ない。おそらくは、古龍〈テオ・テスカトル〉
が、ここに現れたせいだろう。其れほど、奴は驚異的な存在なのだろう
ということ物語っている。俺はエリア4から5・6・8
というルートでいく事にした。.............いた!奴はエリア8に
居た。ん?誰かと戦っている?そう、炎王龍の近くに一人のハンター
が太刀おそらくは、〈ホワイトマンティス〉だろう。
 
そいつはホワイトマンティスを振り回している。バカかこいつは.......
と思うほど、ガムシャラに振り回している。見てられず、閃光玉
(準備をしてこなかったため、現地調達したもの)を、炎王龍
の目線に向かって投げつけた。見事に炎王龍の視界を潰し、
じたばた暴れている。謎のハンターの顔を見ると....!!こいつは、
この前俺に変な疑惑をかけたあげく、ぶん殴ってきやがった
くそ女だった!「あーー!!この前の変態エロハンター!」
向こうも気がついたようだ。つーか俺は、変態エロハンターじゃない!
と、こんなことしている場合じゃない。炎王龍に向き直り、
角めがけて、大剣〈フィンブレイド〉を振りおろす!命中し、角に
ダメージを与える。その勢いで、一撃、二撃、三撃と喰らわせる。
と、とっさに武器をしまい、全力で炎王龍から離れる。俺がさっきまで
いた場所に爆発が起きる。そう、奴は粉塵爆発をしたのだ。以前俺も
あれを喰らい、意識を失った。結果的にあの、くそ女に助けられて
しまった。(人生の中で一番の恥をかいた!)そのくそ女は、というと
戦いを見物している。まぁ邪魔してくるよりは、全然良い。
 
今さらだが、こんな奴にナナが狩れたのが不思議でしょうがない。まぁかなり
弱ってたから、あれが狩れなきゃしかたないか。と、思っている間に、テオが
こちらに向かって、炎ブレスを吐いてこようとしている。俺は炎王龍の側面に周り、
間一髪の所でかわす。くそ女にじろじろ見られるとムカついてくる。俺は角に豪快に三段
溜め斬りをぶちかます。今の一撃で角が折れた!その勢いを乗せたまま、横に剣を
振るう。そしてまた、三段溜め斬りを喰らわせると、炎王龍テオ・テスカトルは
空高く羽ばたき、逃げていった..........俺はソッコーにくそ女を蹴りとばした。
「痛っ!何すんのよ変態!!」「うっせぇくそ女!」と言った時、背中に寒気がはしった。
くそ女ははぎ取り用ナイフを顔面スレスレで投げてきやがった!長く茶色い髪に、
大きな朱色の瞳をもった少女がすることか!こいつを可愛いと思う自分が居て、
ムカムカしてくる!そいつは近づいてきた。首でも絞める気かおら!上等だコノヤロー!
戦闘体勢に入る。敵はゆっくりと、近づいてくる。身構える。........?何だこいつ。
俺の防具の裾を掴んできた....
 
そしてそいつは「私の獲物を取んなよこの変態!」なんだとと心で唱え
袖を掴み返し「あんだと!人が援護してやりゃとるなだの、手当てしてやりゃ
変態だと!なめてんのか!三枚におろされてーかこのチビ!!」いい終わって
から言い過ぎたと思うもののいやこれでいいと思った。途端にあいつは
泣き出した。「アタイだって、こんなこといいたくないけどこんな人との付き合い
方しか知らなくて・・・」「まあそれなら仕方ないが、お前名前は」と聞くと
「リース=ドルフ」と小声でいった。「俺はジャック、ジャック=アーバンだ」
村へ帰ろうといい村へと急いだ。
 
下に俯きながら、「あたし、本当はまだこんなクエスト行けるランクじゃないの。
村のみんなを驚かせたくて、こっそりと炎紀龍を狩りにいったの」
「その炎紀龍が俺と戦っていた奴か。でも、よく新米のお前が倒せたな。
弱ってたといえ、その程度の腕じゃすぐに、遣られただろうに。」
「たまたま、頭にクリティカルヒットして倒せたの。突進をまともに
喰らったけどね。」確かにクックD防具の一部がひしゃげている。
「決めた!私の師匠になって!」はぁ?全く意味が分からないん
ですけど......「だから、師匠に!...」「断る。」「師匠に!」「断る。」
「しっ...!」「断る。」「まだ何も言ってないじゃないですか!」
「どーせ師匠だろ。」「・・・」「さぁさぁ新米は帰ってクソして寝てろ。」
「いいわ。ならば.....」「な、何する気だ....」「い・い・こ・と♪」
「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!俺にはヘレンという、彼女がいるんだ!」
と逃げるが、すぐに捕まりそいつがかけた、誘惑に負け俺は、
師匠になってしまった...........
 
なりゆきで師匠になってしまったが、とりあえずはヘレンを助けることが
最優先事項だ、医者に角を渡し薬を作り、ヘレンに飲ませ顔色が良くなるのを
見てほっとする。んっ待てよ、リース=ドルフ?確かドルフ家に子供がいたはず!
「まさかとは思うがお前の母親はジョディーという名前ではないか?」と聞くと
「そうよ」というやはりあの今は無きビークの子であった、この子には父親の
技術を全て教えられるだけ教えてやろうと思う。「母親は?」と聞くと
「えーと確か今はこの村にすんでるよお師匠様」というまあへレンが治ったら
俺とヘレンとジョディーとリースで猟団を組み、新生フィアーズとして
歩もうと思う。だがこのとき6つの脅威が迫っていることをまだ知る由も無かった・・・