十一話
深夜の密林の中、ギルドのハンター達はモンスター討伐を終え帰る途中だった
月が不気味に輝くこんな夜中に
1ひとのギルドハンターが「すっかり、遅くなったな」という
それにこたえるようにギルドハンター2が返事を返した「でも、モンスターは倒したことだしさっさと帰りましょ」
その中の一人があることに気がついた
ギルドハンター3「おい、俺達同じ場所を歩いてないか?」
三人は一斉に己の足元を見た!同じ足跡が何個も重なっていた。
風が強くなり木の葉が三人を包むように散っていく
ギルドハンター3「うわっ!」
当然叫び声がした!振り向くと最初に気づいたハンターがいない!
ギルドハンター2は恐怖のあまり動けなかった
「どういうこと?きゃっ!」ギルドハンター2も消えた・・
もう一人も消えた・・・さっきまで2人の足が乗っていた場所に足跡がなくなっていた!
ギルドハンター「なんなんだよ!うわっ」
そして残りの一人が消えたとき笑い声がこだました
そのころ、ガーナ達はハンターハウスにいた
ガーナ「じゃ、今日は俺とハサで狩りに行く!あと、自由」
ロビーからそれぞれ散った
まだ外は暗かったが、ハサと一緒に狩りに行けことにした
集会所についたがハンターの数が少ない・・
ハサ「いつもなら、この倍はいるのにねぇ~」
ガーナの心を読んだようにハサが言った
すると、入り口近くにいたギルドマネージャが話してきた
ギルドマネージャ「最近、ハンターさん達が帰ってこなくなったのよ。
誰が消えてるか調べようとしたんだけど、すべてのその人の記録が消えてるのよ」
ギルドマネージャが言い終わるとガーナ質問した「いつからですか?」
ギルドマネージャは即座に「2日前ぐらいかしら?最初が森丘で、次が密林で・・」と言って言葉を切った
ギルドマネージャは元の位置に戻った時からガーナは集会所を後にした
草木が風に揺れる森丘、小モンスターたちも何もなかったようにしてる
ガーナは確信さえなかったものの「消えたってことは、多分消されたんだと思う」言った
ハサは疑問を抱き「でも、どうやって?この世に魔法やゾンビがあるわけじゃないし?」と答えた
ガーナもその点はわからなかったが、一つだけ心当たりがあった
ガーナ「本で読んだことがある。確か魔術とか・・・」
ガーナも自信は持てなかった。ハサもよくわからないらしい。
だが、今までに聞いたことによると黒いレウスなどは今まで発見されなかった・・
それをふまえて考えると魔術はあるもかもと思った・・
ハサはよくわからず、また質問した
「でも、そしたら魔術が使えるやつがいないと何とも言えなくないか?
ないと思いたいね私は」
ハサの言葉にガーナも同感だった
十二話 |
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だがその瞬間、周りの木々が倒れた
川は荒れだし、普段は殺し合いをしないモンスター同士が争い始めた
ハサは驚き、「まさか、何かに操られているのか?」という
ガーナも驚いたが「わからない。とにかくこの場は危険だ離れよう」と言った
だが、手遅れだった。ガーナ達の周りの景色が変わっていった
(ここは・・・・)
ハサは初めての景色に驚き「ここはどうだい?」と聞いた
ガーナは懐かしそうにそして恐ろしそうに言った
ガーナ「ここは俺の故郷にあったダイサザン山・・・」
ガーナの体の震えが止まらない・・
ハサは疑問に思った「じゃ、あんたの故郷に飛ばされたのかい?」
ガーナは答えたくなさそうだが答えた
「飛ばされたんじゃない・・作られたんだこの世界が」
魔術なんてない・・きっとモンスターの幻想だと2人は思った
高く黒い木が立ち並んでいる、そして黒いリオレイアが現れた!
さらに、その上には3人のハンターがいた
ハサは驚いた「あれは消えたハンター達・・まさか戦うのか?
人間相手じゃ・・それに操ってるのはあのレイアか?」
様々な質問にガーナは「多分、人間同士には効果がないと思う・・
魔術の本には本当かわからないが別空間なら人間にはダメージは、
ほとんどないと書いてあった」
ハサは驚き「まさか信じるのか?」と聞いたがガーナは首を振り「だが戦わなくては」と言った
そのとき、突然ハンター達が口を開いた
ギルドハンター「待っていたよ」 ギルドハンター2「ガーナ・アルメドロ」
ギルドハンター3「お前の」 ギルドハンター「墓場は」 ギルドハンター2「ここだ」 ギルドハンター3「ハッハ」 ギルドハンター「ハッハ」
「何故、一人で喋らないんだ?まるで、三人の中に何かが入っているみたいだ」
ハサは不気味そうに言ったが、それはガーナも同じだ
その時、宙に何かが飛んでるのが見えた
ガーナ「妖精型モンスター・・・妖精種か!?」
妖精種・・滅多に見られないモンスター。人間を操ることもできるっと、
過去に読んだ本には書いてあった
その妖精がかすかに笑ったように見えた
ガーナはおびえながらも「何故、こんなことをする?ギルドのハンターたちを返せ!」
ギルドハンター2「それはできない相談だ」 ギルドハンター3「な」
「なんだと!?」ガーナは怒りでいっぱいになった
ギルドハンター「私はお前の」 ギルドハンター2「傷つく姿が見たい」
ギルドハンター3「のさ」
突然、操られたハンターたちが撃ってきた
ハサ「あれって、剣じゃないのか?」
(だが、あの妖精モンスターさえ倒せば)ガーナは思った
剣か銃かも分らない武器に二人は苦戦した
太刀で応戦するガーナだが剣と剣が重なった時に出される弾が体にどんどん当たる
あきらめかけたその時、漆黒に包まれたハンター達の装備が元に戻った
よく見ると女の子が妖精を倒していた
背の低い少女が「いくぞ、こんなとこに用はもうない」と言った後、
もう1人が「はい、わかりました」という
そういうとその二人は消えた
その夜、気を失ったハンター達と一日キャンプに止まり、帰って仲間にそのことを話した。
だが、今になっても信じたくないことがあった
それは・・・・・
十三話 |
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その夜・・・・暗闇の中、ある夢を見た
場所はある街だ・・・兄が横にいた
たくさんの家が立ち並ぶ中、つねに炎が包んでいる
二人で手をつなぎ、何かから逃げようとするし、恐怖の感情がなぜか湧いてる
周りから聞こえてくる音は決まっていた
叫び声、建物が崩れる音、咆哮、足音、空気を裂く音
「ハッ」
ガーナはあまりの恐怖に目覚めた
夜はまだ深かったが、今の夢で眠れる気がしない
(外に誰かいるのか?)
気になったので、外の景色を見渡した
暗闇に不気味にそびえたつ木々が揺れる、風が吹くたびにその音がこだまする
暗闇に2つ影が立ち並んでいる。さらにその影が揺れる
「誰だ!?」ガーナの言葉に、
「ガーナ・アルメドロ、いや坊やって言ったほうがいいか」少女が答える
ガーナはムカツキ怒りながら言った
「俺より背が低いくせによく言う」
すると、横のもう一人がお辞儀をして口をあけた
「マスターは実際、背は低いですが、年齢は100歳を超えています」
「ロロチャバン、余計なことは言わなくていい」少女が言う
「100歳!?」ガーナは驚いた
「はい、マスターはある呪いをかけれたのです」
ロロチャバンが語る中、少女は「お前・・解体されたいか?」
ガーナ「解体ってなんだよ?その背で100歳って・・それに呪いって?」
ディバ「フッいいだろう、教えといてやる。
私はいわゆる不老不死・・そういう呪いをかけられた身、
それでこいつは優秀な研究者に作らせた私のいわゆるロボットパートナみたいなものだ」
ロロチャバンというロボットは一礼した
ディバは驚いた表情で「しかし、お前も確か・・?」
ガーナはその言葉の意味がよくわからなかったので「えっ」っと言った
ディバは眠そうに「まぁ、いい。朝も近づいたし、帰るぞロロチャバン」
ロロチャバンは一礼し「はい、マスター」
そういうとその二人は暗闇の中に姿を消した
朝日が差し込む中、一番最初に起きたのはアーザだった
鳥の鳴き声を聞きながらハンターハウスのロビーに向かった
もちろん、まだみんな寝ている
そんな中ロビーテーブルの中で一番大きいものの上に紙切れがあった
ガーナの字だというのは見た瞬間にわかった
「皆へ
俺は己が何なのか知りたい
昔何があったのか
そして父と母の存在・・・
真相を知るために旅に出る
探すな、探さないでくれ
心配するな
すぐ戻る
きっと・・・・
ガーナ」
目に涙がたまって文字が霞んで見えた、日差しがちょうど紙きれの上に重なった瞬間だった・・・
ほかの皆が起き、泣くアーザを見た
十四話 |
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皆、ここにいるはずの一人がいないことにきずいた
最初に口を開いたのはハサだった
「あいつ、どこに行ったんだ?己が何か知りたいって・・」
「少なくとも、いいことではないらしいな」セルメンが言う
その言葉の後にドアが開いた、そして鈴の音がした
「そこ!何固まっているの?」
「皆、暗い顔してるな~。どないしたん?」
その少女達の名はアスナとコノカというらしい
「え~一人いなくなった!?」アスナという少女は驚く
「ちょうど春やけん、花見でも言ったんかな~?」コノカという少女はのんきに言った
「花見は・・・ないだろ・・・」レクエムが言った
初めて話すのにこの二人とは皆よく話せた
「よ~し!こうなったら私たちがパーティに入って一緒に探してあげる」
アスナはやる気満々だった
「そやな~。皆で探したほうが効率よいしな~」
コノカも賛成するように言う
皆は最初は驚いたが、パーティを組むことに反対する者はいなかった
数時間後に探すチームがわけられた
1チーム目は、アスナ、レクエム、アーザ
2チーム目は、コノカ、レッグ、ハサ
3チーム目は、カエン、セルメン、オトモアイルー
3チームは一斉に散らばった
「っていうかまずどこから探そうか?」
アスナは市場の品を持って話ながら言った
「あいつが行きそうな場所って言うと故郷・・でも、もうなくなってる」
アーザはタルにすわって言った。すぐ横ではレクエムが他のハンターと話している
一方2チーム目はのんきに沼地の洞窟を散策していた
「レッグさん、ハサさん、この水晶おもろいで~」コノカはのんきにいう
レッグは困った表情で「あれは完全に忘れてないか?目的・・・」
ハサは頷き「たぶん、それが高いだろう」
コノカは赤い水晶を手に洞窟をさらに進んだ
そのころ、3チーム目は吹雪が吹き荒れている雪山にいた
「う~ん。どこを見ても雪雪だねぇ~」今でもハイテンションのカエンに対して
「こんなとこに本当にいるのか?」セルメンはいないと思いつつも進んだ。
雪とゴツゴツした岩しかない中、このチームは遭難していた
そのころ、1チームは火山にいた
「熱い・・なんでこんなとこ来たのよ!」
アスナは自分の言ったことを忘れているらしい
「アスナが言ったんでしょう!」
アーザはチョイ厳しめに言った・・2人は睨みあう
地面はかなり熱い、それゆえマグナが目に見える距離にあった
レクエムはそのマグナの中に石ころを投げ込んでいた
「コン」
何かに当たったらしいが、誰も気づかない
すると、耳が破裂しそうな咆哮が聞こえた
「ギォーーーン」
溶岩から出てきたのは鎧竜グラビモスであった
「お休み中を起こしてしまったようだな」
レクエムが困った顔をしていった・・表情は変わらずに
「あんたがでしょ」
アーザとアスナは息があっていた
2チーム目にもモンスターは迫っていた
「なぁ~これレッグさんに似会わへん?」
「さぁ~?」
コノカは目的を忘れているらしい・・ハサに話しかけながら結晶を拾ってた
「二人とも危ない!」レッグが叫ぶ
いきなりブレスが飛んできたがさすがの二人もこれをよけるのはたやすかった
相手は天井に張り付いていたフルフルだ!
一方、アイルーがいなくなったので捜索する2人
アイルーがいた!何かの尻尾にピッケルをたたきつけた
すると、咆哮と共にブランゴ達が現れた
オトモアイルーはそのまま崖の下に振り落とされた
「あの馬鹿が・・・雪獅子ドドブランゴを起こしやがった」
セルメンは怒ったような呆れたような感じで言う
「まさに絶体絶命!」
さすがのカエンもハイテンションでは言えなかった
3体のモンスターたちの攻撃が一斉に放たれた。
十五話 |
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グラビモスの咆哮が火山に響いた
静かに流れていたマグマに波が立ち、グラビモスの近くにあった岩は砕け散った
「仕方ないか・・・援護頼むぞアーザ」
(初めて長くしゃべった・・・)「わかった」
レクエムが長くしゃべったことにアーザは驚いている
それを見ていたアスナは自分を無視していることにムカツキ、
アスナ「私を無視するんじゃないわよ!」
3人は一斉に行動した!
レクエムはグラビモスの後ろへ、アスナは腹の下、アーザは高台から攻撃した
しかし、さすが鎧竜、固い・・武器がはじかれてしまった
レクエムはめんどくさそうに「めんどくさい奴だ・・・この!」という
「どーーーーーりゃーーーーー」アスナは馬鹿力で大剣を振り下ろす
二人が剣を振り下ろした瞬間、腹に手ごたえがあった
レクエムは弱点がわかったらしく「個々が弱点だな・・・よしここを集中攻撃だ」と言った
だが、その瞬間にグラビモスはガスを出してきた
二人とも吹き飛ばされた、レクエムは岩に頭をぶつけ気絶した
アスナは足で岩を砕いてなんとかした
アーザは武器の弓に睡眠ビンをつけた
「眠りなさい!」
放った矢はグラビモスに命中、グラビモスは姿勢を崩しながら眠った
「アスナ、爆弾持ってる?」アスナに向かって質問した
「うん、大たる爆弾Gなら」アスナは頷き答える
気絶しているレクエムを無視して、そういうと二人は爆弾を寝ているグラビモスの横に置いた
「喰らえ!」
アーザの一矢が爆弾に当たった!グラビモスは一度動いたがすぐ動きが止まった
1チームは火山を後にした、帰り道
アスナがレクエムを抱えながら同時に火山石を運んだ
2チーム目は双剣のコノカを中心に戦っていた
死んだようなツタがフルフルが天井を移動するたびに落ちてくる
「かわええな~フルフルさん」
「可愛いか?ってそんなこと言ってる場合じゃ」
コノカはのんきに切りながら言うところに、ハサがツッコミみたいなことをいう
「この体力こいつ何ぼあるんだ!?」
三人の回復薬は尽きたのは、遊んでいたからだ・・
「どないしよう・・・ここも薄暗くなってきたし」
外は昼だったが今は夕方だ!暗くなってはこっちに分がない
そのとき、花の花びらがフルフルを切り刻んだ!
(なんだ!?)
レッグが驚く中、フルフルの後ろに少女がいた。剣を持っている
「セッチャン!来てくれたん?」
どうやらコノカの知り合いらしい
「いけません、お嬢様!あれほど、一人での外出はおやめ下さいって言ったのに・・・・お嬢様に何かあったら・・」
セツナは心配した顔をしていたが、言い方は厳しかった・・それでもコノカは笑みを絶やさない
「あ~のすいませんがあなたは?」
ハサの質問にセツナは静かにこたえる
「失礼しました。私はセツナと言います。コノカお嬢様の護衛をさせていただいてます・・あなた方は?」
セツナの質問にレッグがすぐさまに答えた
「俺はレッグで、こっちがハサ。剣士とガンナーだよろしく」
よく見ると彼女が持っている剣は太刀らしい・・・夕暮と書いてある
一同は一緒に沼地の泥の上を歩き、集会所へと向かった