魔龍人21~25

 

二十一話
 
花が揺れる森丘、長い髪が風が靡く・・・空が青い
私は剣を構えるのは、この方を守るため
そして、この方を支え続けるため
彼女の思いが葉とともに風に運ばれる
-数時間前-
(そこはハンターの家のような場所・・・いやっ寮か?)
セツナがあの場所に言ったのはフルフルを倒してからだ
剣は桜となりて、再びあの方の目の前に姿を現した
寮でふと、コノカが問題発言をした
「なぁ~ガーナ君ってどんな人なん?うち知らんに」
アスナは同感したように頷いた
「あたしたち顔知らないし?どんなやつ?お子ちゃま?」
アスナは子供が嫌いなのかそういう発言をした
アスナの問にアーザは自慢げに言った
「いいやつよ。まぁ、バカだけど・・なんていうか・・」
コノカは「酔飲」と書かれた飲み物を飲んだ瞬間に言った
「うち、ガーナ君と付き合おうかな」
アーザは驚いた!アスナは寝ている。私は唖然とした・・
セツナはコノカが持っていた飲み物を取り上げた
「いけません!こんな飲み物を飲んでは!」
セツナの厳しい口調にコノカは笑顔で
コノカ「アハ」
セツナは顔が顔が赤くなった!
アーザは飲み物の入れ物を見てみた「これ、お酒ね・・・」
皆は一時部屋に戻った
セツナ(今日はお嬢様と二人きり・・私がお守りしなくては)
コノカは相変わらず、笑顔を絶やさない
セツナはそれを見れるのが一番楽しかった
「好き・・・か・・・」
コノカが赤くなったセツナの顔を覗き込む
「セッチャン、何考えてるん?」
コノカの一言でセツナは正気に戻った
(私は何を考えてるんだ!私とお嬢様はあくまで護衛と主!こんな邪悪の心を持つとは・・・)
「申し訳ございません」
コノカは首をかしげたが、セツナは土下座して後ろに下がった
「セッチャン、まってな~」
セツナはまた下がる
セツナ「こんな邪悪な心を持っている、私に今は護衛など・・」
数時間後
ようやくクエストを開始した
今回は空の王者リオレウスの討伐だが、小型モンスターが少ないから楽に戦える
高台がある場所に来たがリオレウスはまだいないようだ
ランゴスタがうろうろしているがセツナがにらみを利かせて逃げた
コノカは薬草を摘み始めたので、セツナも手伝う
薬草をある程度積み終わった後、セツナがコノカの方を見ると、その上に影が!
「お嬢様、危ない!残丸剣!」
その瞬間、火の球と空気を切った波動がぶつかった!
「ボーーンーー」中で火と空気が爆発する
あまりの大きな音にコノカは驚いた
「いよいよ、きたみたいやな」
コノカは何も気づいてなかったらしく、今気づいた
 
二十二話
 
コノカがセツナを見た瞬間驚いた!怒りに満ちてる!
「どうしたん?セッチャン」
セツナは表情をあまり見せず「すぐ終わります」っと言った瞬間に、
リオレウスに向かって切りかかった
リオレウスは空から火の球を何個も吐くが、セツナには火粉の一つもつかなかった
「よくもお嬢様を!」
刃を向け接近したが相手は空・・・が、そのとき
猛毒の爪を突きつけてきたが、爪をセツナが切った
リオレウスは地面に落ちるが、セツナの攻撃は止まらない
次の瞬間、いきなり突進してきた!
「うぐ」
セツナは手で何とか止めたが、かなりきつかった
(早めに終わらさなければ!)
リオレウスはもう一度体に力を入れたがその瞬間に頭部を夕暮が突き抜ける
「グッサ」
音とともに辺りには血がまき散らされた
コノカはセツナが大丈夫かどうか心配だったが、セツナについた血を、
吹くのに精いっぱいだった・・・
「お嬢様・・結構です・・私は」
コノカは少し涙目で言った
「護衛は主のいうことを素直に聞くのも仕事なんやないん?」
コノカの発言にセツナは少し戸惑った
(コノちゃん・・・そんな・・・だめだよ)
心でささやいた
「お嬢様には一本取られました・・」
セツナがコノカのほうを振り向くと涙を見せながらもコノカは笑顔を作った
小さい頃からずっと一緒だった・・
リオレウスの素材を削ぎ取ったとき、尻尾のほうに光るものが見えた
コノカはそれを手につかんで見た。
「これなんやろ?きれいやな」
セツナはリオレウスからごくまれにしか取れないものだとわかっていた
(火竜の紅玉か・・・・だけど、教えなくていいか・・今回は)
コノカの笑顔を見てセツナはそう思った
「セッチャン、これ水晶の代わりにならんかな?」
セツナはその言葉を聞いただけで癒される気持ちだった
「お嬢様、帰りましょう・・もう、午前11時ですよ」
コノカは紅玉をアイルーに運ばせたが、落としそうになった
だが、持ちこたえたので無事キャンプについた
コノカはベットの近くに行った瞬間、寝転がった
「うち眠いは・・セッチャン、昼起こしてな」
コノカはそのまま夢の中に入って行ったが、静かな雰囲気は変わらなかった
セツナはコノカの寝顔を見た瞬間、(お持ち帰りしたい)っと思った
っがそんなことはしていけないという気持ちのほうが強かった
セツナは耳を澄ます
小鳥の鳴き声、モンスターの声、虫の鳴き声、風に揺れる草の音
キャンプにある焚き火の音、そしてコノカの寝息
これがずっと続けばいいと思った
(こんな平和がずっと・・・)
そのとき、ふとコノカが寝言でこういった
「セッチャン・・・・これからも・・よろしゅうに」
コノカの言葉に驚いたセツナは「ハイッ」と返事をしてしまった
自分にしては情けないと少し感じたか次に思ったことは違った
セツナは眼を閉じて、風の音を聞きながら言った
「お嬢様・・・これからもお守りします」
風がやさしく二人を包みこんだ・・・
 
二十三話
 
ガーナパーティは妖精のことを考えていた
コノカとセツナは森丘に行っており留守になっている
レクエムとアスナは用事があると言ってどこかに行ってしまった
ハサは腕試しにイャンガルルガ複数討伐に行った
残ってるのはカエン、セルメン、アーザ達だけだった
明るい外の風景と暗い中の風景はあまりにも差があった
外は鳥の鳴き声が響く、外の村の店の賑やかな声、
村の人々の足音が時間を刻む時計のように聞こえてくる
セルメンは椅子に座って何か開いてる
【ハンターの原点】という本を読んでる・・最近はまっているらしい
表記は赤い防具を着たハンターと紫のマントをした人間の様な者が書いてあった
そして真ん中には何らかのモンスターがいた。色は白い
カエンは音楽を笛を鳴らし聴きながらアーザを見ている
歌姫のファンだがアーザほどには執着してない
アーザは赤と白のじゅうたんを見ていた
じゅうたんの上には花が置かれており、階段を目立たせるようだ
酒場と似た系列でならんでる椅子と机はロビーを狭く見せていた
最初に話したのはいらいらした表情をしているアーザだった
「なにもしないわけにはいかないけど・・何をすればいいと思う?」
突然の問いに答えるものはあまりいないというか黙ってる
アーザのイライラは極限だった
なぜなら、一緒にいることがいやなカエンに最近はなす回数が少なくなった、
ばかりのセルメンが一緒でしかも、ガーナがいない
「もう!狩りに行くわよ。こんなところいられないわ!」
アーザがドアを思いっきり空けたツインテールの髪が風で揺れる
セルメンはしぶしぶ立って後を追うとともに、カエンは高テンションで追いかけていく
三人は雪が積もる雪山と空を飛び交う鳥に目をやる
村の人たちはいろいろな話をしている
集会所へとついた。中に入った瞬間ハンターがたくさんいた・・
ベテランから初心者まで一体何があるのだろうと三人は思った
いろいろなクエストの紙が貼られているクエストボードを見る
そこには変わったエリアが紹介されていた
 
二十四話
 
【竹林の王虫】と書いてあり、報酬金もかなりのものであった
セルメンは獲物を見つけた肉食モンスターのように目を輝かせたと同時に、
アーザは興味心身でこのクエストを受けたいと思った
「王虫なんて聞いたことない。受けて立とう」
それに対してカエンは王虫の名前を見た
【キングタロス】と書いてあったので三人はすぐわかった
「こいつがカンタロスの親玉かぁ~図太い奴かな?」
アーザがにらみを利かせたから、すぐにカエンは黙る。
「これにしましょう。レッツゴォーよ!」
アーザ達の高すぎるテンションにセルメンはかなり引いたが、
後を追って竹林というところに行った
キャンプ地に到着したが、周りは竹で囲まれておりモンスターが通れないほど、
ビッシリ埋め尽くされている。
地面にはタケノコがびっしり生えていた。竹の匂いが漂う
「和風だな・・・密林に近いような・・・」
アーザは聞いてないように「進もう」といって走り出した
カエンが後を追う、セルメンは歩きながら行った
竹の間は隙間ができていたがリオレウスも入れないほどだった
奥に進んでいくと同時に珍しいキノコや山菜があった
さらに進むと巨大なマユがあり入れるようになっている
中には何もいないようだったので、さらに奥に行った
いちばん奥には巨大な骨が置かれていた、周りに鳥が集まっている
「最近のものなのかなぁ~?」
カエンが不思議そうに言った瞬間、あたりからカンタロスが大量に湧いてきた
鳥たちがいっせいに空に羽ばたくと同時に三人はそれぞれ移動した
「何なのよ!こんなにモンスターがいるなんて」
アーザは昆虫が嫌いで、触れるのは蝶ぐらいなのでかなり嫌がっている
「少なくとも20・・30・・50はいるぞ!」
「何でこんなにぃ~?」
セルメンの言葉を聞いた後にカエンが言う
そのとき、骨があった場所の地面が盛り上がったと同時に角が突き出した
カンタロスがその周りに集まる!三人は驚くことしかできなかった!
先が二つに分かれている角に図太い足と黄緑の図体と赤い目・・・
「これがキングタロス!」
三人は一斉に言ったため、息がそろっていた
驚くだけではだめだと思い、3人はそれぞれ攻撃に移る
セルメンは大剣で周りのカンタロスを排除する、
アーザは弓を引き絞りあてていく、
カエンは振り回しと演奏をリズムよくしながら攻撃する
三人はお互いを援護しながらも50体近くいたカンタロスを見事に消した
しかし、真中に鋭い視線でこちらを見るキングタロスの姿があった
三人は無言で頷き、それぞれ攻撃したが、
足以外はほとんど武器が通らない、キングタロスは回転しながらブレスを吐いた
全員吹き飛ばされて、転がる・・
キングタロスは余裕の笑みを浮かべるかのように高い声を出した
「ギャシャーーー」
セルメンは隙がどうにか出ないか見ていたが、
それはアーザ達の協力が必要だった
「あいつはシビレ罠が効くはずだ!誰かシビレ罠はないか?」
アーザは頷きその場に仕掛けキングタロスに石を投げつけた!
「ギャシァーー」
キンギタロスは怒るような声を上げアーザに迫ったが、
三人はその瞬間シビレ罠の外側に逃げたためキングタロスは追ったが、
罠にかかった。
セルメン「さっきのお返しだ!うりゃーー」
セルメンの大剣がキングタロスの体を裂いたそこにアーザとカエンの技が入った
殴る音、弓を引く音打つ音、切り裂く音が長い間竹林に響いた
キングタロスは最後の一撃を角にこめ、突進した
三人はいとも簡単に蹴散らされたが飛ばされる瞬間にはなった、アーザの矢が王虫にとどめを刺した
竹藪の中に体がめきこみ竹が倒れていく
「やっと勝てたわね・・・」
「ふぅ~危なかった」
二人が言い終わるった瞬間にセルメンは言った
「この経験忘れないようにしなければな・・・」
カエンとアーザは深くうなづいた
竹林に風が吹いたがそれは喜び・悲しみ・怒りの感情をすべて、
飲み込みながらつきぬけていった
ガーナの帰りを信じる者たちは改めて心を一つにした
 
二十五話
 
アスナとレクエムはいまだほかの場所に行き、今だに姿を現さない
ハサは己の力を上げるため、そしてガーナが帰ってきても恥ずかしくないようにするために、修行を始めていた。
アーザ、セルメン、カエンの三人は集会所に新たに追加されたエリアに行く
竹で覆われた竹林をどんどん奥に進んでいく三人
その奥地で骨の下から現れたキングタロスとカンタロス達
次々とカンタロスを倒した三人だが、王虫が前に立つ
キングタロスに苦戦するものの三人の最大の力の一撃により見事倒す
三人は改めて心を一つにするのであった
とある工場の明かりがついていた
中には2人の人間がいた。周りはモンスターの体を解体したケースが並んでる
眼鏡をかけた一人の男がこういった
「どうですか?僕の傑作は?素晴らしいと思いません?」
彼は自信げに言ったのと同時に2本の前足が地面を揺らす
ほこりがあたりに降り、唸り声とともに一つケースが壊れた
もう一人は表情一つ変えず、溜息を吐きながら言った
「はぁ・・・ずいぶんと乱暴な奴だな」
二人はその場を後にした・・・薄暗い工場が外部からはさらに不気味に見えた
そのころ、ガーナは、アーザ、兄、父、母といたあの場所にいた
ガーナが旅立つ前とは違い、建物は跡形もなく破壊されてる
木は焼け焦げ、骨がそこらじゅうに転がっていた
黒い鳥が骨をついばんでいる。黒い石の塊はそこらへんに落ちていた
ガーナはかつての村を想像すらできなかった
奥に進んでいく、黒い鳥たちは睨みを利かせてこちらを見ている
足を動かすたびに「グニャ」とかすれあう音がする
すると、奥に壊れてない家があった・・・がそれは驚くべき場所だった
ガーナは目に少し涙を浮かべ、言葉を口にした
「俺・・・・達の・・・家・・」
過去にアーザ、ガーナ、兄、父、母と一緒に暮らしていた場所だった
家のドアを開けるが、ほかの家と比べ逆に頑丈になっている気がした
中には俺が読んでた本、アーザが使ってた子供用の弓、
そして兄が集めていた飛竜の鱗が散らばっていた
外は暗いのに中はかなり明るいような気がした
「ここにはなにもないか・・・・」
その時、外からものすごい音とともに何かが崩れる音がした
「バッコーン」
その音を聞き、外に出てみると黒いリオレウスがいた
「ガォーン」
リオレウスの咆哮が耳をつんざいたが、耳をふさぎながら武器に手をかける
だが、王者リオレウスにガーナは勝ったことはなかった
「喰らえ!」
ヒュン、ブン、ザクという効果音と共に攻撃したが、効いてないみたいだ
王者は突進をしてきたので、そのまま吹き飛ばされる
立とうとした瞬間に火の玉をこちらに向かってはいてきた!
回避は成功したがその瞬間、リオレウスが視界から消えていた
っと思ったが風圧が吹いていた。空から火の玉が落ちてくる
なにも分らないまま死ぬと思うと無念だった
っが目の前に2つの影出てきた鈴のついたツインテールの髪と薄水色の髪をした2人
「お前」
ガーナの言葉の後に鈴の音がその場に響いた
「リーン」
 

 

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