魔龍人46~50
 四十六話
 
エントラが街に出て買い物に来た
手には、木でできた手提げの鞄の中には村長からのメモが入っている

人とぶつかってしまいすぐに礼をすると驚いた
「コールド・・・お前・・今までどこに」
いきなり、エントラの顔が悲しい表情に染まる
コールドという男は、藍色の髪を一度触ったあとエントラをどこかに連れていく
その様子は賑やかな市場で、ひときわ目立っていた
木の鞄がその場に落ち、メモがでる
暗い場所についたエントラとコールドが互いを見る
「おまえは昔と変わってしまったな・・・」
「誰でも丁重にもてなすやり方は変わってないが・・・」
エントラの目がいきなり怒りに変わった
コールドの首筋をつかみ、睨みつける
だが、コールドは表情一つ変えない
「あのガーナという少年からは離れろ・・・
我々のボスの邪魔は【緑の盾】のお前も邪魔することは許さない」
コールドの表情が初めて変わった時だった
怒りに満ちてるその顔はエントラにも負けないほどだった
「おまえも変わったな・・・【氷河の悪】と呼ばれていたころと・・
何故悪に味方をする?お前は俺の仲間じゃないのか?」
「仲間なんか昔の話だ!エントラ!お前はお人よしすぎるんだよ」
2人が言い争っている様子は黒い野良猫しか見てないが、怯えていた
「それに俺は・・・もう・・・戻ることが・・できない・・・」
コールドの声が震え始めたので、エントラは不思議に思う
コールドはそれを振り切り走ってどこかに行ってしまった
彼は市場のはずれにある、空地に向かった
そこには2人の男女がいた
その2人はコールドの表情を見てきく
「どうしたの何かあったわけ?顔色悪いよ。まぁ、いつもだけど」
薄赤色の髪の女が言う
「久しぶりに誰かにあったな?誰だよ?」
濃い黄色の髪の男が詰め寄る
「昔のパーティメンバーにあった・・・・俺が入院していたとき・・そしてパーティが解散した時の」
3体の古龍たちが空き地に降りてくる
「だが、今は関係ない。おれたちがやることは一つ。
世界を悪に変えることだ!カノンとガンジスいいな。」
2人はうなづいたと同時に3人一緒に古龍たちに乗り、空へと羽ばたいていった
 
四十七話
 
エントラはそのころ、買い物をおえ村に帰っていた
村長が待っていたかのように、小屋の前に立っている
花を踏まないようにしながら、村長のもとへ歩いていく
荷物をわたす時、得意の笑顔をしたが見透かされてたらしく、聞かれた
「顔がいつもと違って怖いのぉ~・・・何かあったか?」
村長の問いにしぶしぶ礼をした後語った
「【氷河の悪】コールドが生きていた・・奴は・・」
だが、村長は聞きたくないらしく、茶色いドアを開けて中に入って行ってしまった
さすがのエントラでもこれは笑顔を出せなかった
ー数時間後ー
ガーナはエントラ、アスナ、コノカ、ヒダカとともに林消に来ていた
木々は相変わらず枯れ果て、視界がいいほどに思える
ガーナ達が疲れて巨大なカレギの下で休んでる中、エントラは一人で進む
奥にはコールド、カノン、ガンジスの3人がいた
エントラは笑顔でコールドを見た
「今から行くつもりですか?彼らのところに?」
カノンが進み出て答える
「そうよ。邪魔しないでくれる?」
ッとかのんが言った瞬間コールドがエントラの近くまで行く
「戦うか?」
コールドのいきなりの提案に、エントラは戸惑ったが頷いた
武器をそれぞれ構えて1本勝負で戦うことになった
二人が1・2・3と数えた後にものすごいスピードで剣を向けた
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
沈黙が続く
エントラは自分の首飾りを外して笑顔で語る
「おまえに殺されるのが本望だ・・・・受け取ってくれ」
コールドは驚きの表情が隠せない。カノン達も硬直した
コールドの手に渡ったことを確認すると、ゆっくりと姿勢を崩し倒れた
顔はやさしい笑みにあふれていた
「おまえは本当にお人よしだ・・・・ありがとう」
心配そうにカノンとガンジスが見てると、コールドは口笛を吹き古龍を呼んだ
「帰るぞ・・・」
そう言われるとカノンとガンジスも古龍を呼び羽ばたいていった
エントラの死体が見つかったのは言うまでもない
だが、彼が最後まである1枚の写真を握っていた
そこには、幼いころのコールドとエントラが写っていた
「悲しい死に方をするのう・・・・」
ダンバ村の村長は部屋に閉じこもり、1人泣いた
 
四十八話
 
「フ~~~やっとできたか・・・・改竜ギメラ」
その男の前には顔がリオレウス、前両足リオレイア、角ラオシャンロン、
左翼テオ・テスカトル、右翼ナナ・テスカトリ、尻尾クシャルダオラ、
胴体オオナズチ、後ろ両足リオレウスのモンスターが堂々と立っている
奥からコールドが歩いてきた、そうあの工場に
「もう完成したのか?さすが五幹部の知力【先の目】だな」
「その言い方はよしてくださいよぉ~。カバデで結構ですから。
それより、例の権考えてもらえましたか?」
昨日の奴の言葉が胸に刺さる。
昨日、そうエントラとやりあった日。奴はこんなことを言ってきた
「どうせなら、6幹部にしませんか?エントラさんも向かい入れて?」
一瞬こいつが何を言いたいかわからなかったが考えてることはわかった
「私が見たからには、まだ死んでなかったような気がしますがねぇ~。
まぁ、死体さえ持ってきてくれればできますが」
表情を変えないコールドに不満なのか、首を曲げる
「奴は善、俺は悪だ。交わることのない・・・」
「できますよ。よみがえらせればいいじゃないですか?」
その言葉に魂さえも持って行かれそうだった
エントラと一緒にいたい気持ちは今でも一緒だが・・・
「ちょうど、さっき五幹部のワザカさんにとりに行かせたところです。
まぁ、判断はあなたに任せます。」
俺はその甘い言葉に許した・・・人をよみがえらせるのを
葬式の様な感じで墓が用意されていて、そこに置かれようとしたとき
「ちょっと待った。」
天高く響き渡る声がその場に響いた
 
四十九話
 
そこには黒い髪の女がいたが髪が長い
ガーナ達がにらむ中、女は鎖のようなものを投げつけ、エントラとさらっていく
「任務完了・・・ふふ」
そう言うと女は夜の暗闇にまぎれて消えた
数時間後
カバデとコールド、ワザカの3人がそろう
「では、始めましょうか?」
そう言ってから約1日たった・・エントラが俺の前に立つとは・・・
「何故を俺はここにいる?お前とやりあって死んだはずじゃ?」
嘘をつくことしかできなかった・・一緒にいたい一心で
「おまえは6幹部に入りたいと言ってきたんだ・・・」
コールドは涙を見せたが、それをエントラが拭う
「俺は帰るぞ・・」
そう言うとエントラは立ち上がり、村の方角へ向かう
俺は止められなかった
「また、戦えると気を楽しみにしてるぞ・・・エントラ」
そう言うとギメラのほうを見たがまだ目を閉じている
「よかったんですか?返しちゃって?」
カバデ奥から来た、ずっと聞いていたようだ
「いいんだ。おれと奴は善と悪のままで・・・」
コールドはそこからいなくなった
雪の降る、街に向かって
 
五十話
 
五幹部が街を囲むように、古龍を5方向に着陸させる
コールド、カノン、ガンジス、ガバデ、ワザカは同時に大きな谷に古龍を着陸させた
テオ・テスカトル、ナナ・テスカトリ、クシャルダオラ、オオナズチ、キリンの目つきは変わらない
ガバデは大声で叫ぶ
「街の者達よ!この脅威にひざまづくがいい」
そうガバデが言った瞬間に街の対巨大モンスターを迎え撃つ所に竜が降りてくる
いや、もう竜ではない・・・体が合成された機械のように・・・
「ゴァーーーー」
ギメラの咆哮があらゆる場所に飛び散る
一部は空気の塊となり、対巨大モンスター用大砲は、簡単にその場所から消える
すぐに街にいたハンターたちが駆け付けるが、ギメラに触れることすらできない
翼、手から火を吹き!口と尻尾からはビームを出す!
その体には弓や弾が寄り付く前に焼き滅ぼし、剣士の刀も踏みつぶす
ガーナ達は村長から頼まれ、ギメラのもとに行こうとする
そこにセツナも駆けつけていた
「持ってもらおう」
そこにいたのはオオナズチとガバデ、キリンとワザカがいた
セツナとアスナとヒダカが前に出て「行け」と言った
ガーナは走ってその場を通り過ぎた
「全く・・・邪魔すると痛い目にあいますよ?」
ガバデがそう言った瞬間、アスナ、ヒダカ、セツナは剣を抜く
3人と2人と2匹は睨みあった
そのころ、ガーナは中間地点まで来ていたが、そこにカノンとガンジスが待ち受ける
後ろにはナナ・テスカトリとクシャルダオラがいた
「くそっ、どけ」
カノンが薄赤色の髪をなぜ、笑みを浮かべる
「1人で来たのが不運だったわね。ナナ・テスカトリ燃やしな!」
「ギャオーーーーー」と咆哮を上げた後ナナ・テスカトリは炎を吐く
がガーナには当たらなかった・・・レクエム達だ!
ハサが代表にでもなったように言う
「事情はダンバ村村長から聞いたここは任せな」
ガーナは頷き、2体の古龍の間を通るがカノンとガンジスは命令しなかった
視線はレクエム達のほうを向く
「かっこいい助け方はいいけど、勝てるの?」
「さぁな・・・」
そういった直後ハサが銃声「バンッ」とあげる
後ろにいたレクエム、レッグ、カエンも武器を構えた
 

 

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